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メタハラ効果の検証
メタハラが生体に対する影響をいろいろ検証する中で、

色々と面白いことが解りました。
まず最初にリクガメに使用すると、

照射数分後にほとんどのカメ達がばたばた動き出し

明らかに嫌がっているように見えました。

その後少したってからカメを持ち上げて見てみると

ほとんどのカメが涙を流しており、

これは目を保護する為に

涙腺が開いた状態であるようにみうけられました。
ミズガメの場合は皆がこぞってメタハラ直下に集まってきて

リクガメの様な結果にはなりませんでしたが、

涙腺は開き目の下に乾いた塩の結晶は見られる個体もいました。
トカゲの場合はミズガメとほぼ同じ結果でしたが

涙腺の開きは見受けられませんでした。
こういった事からハ虫類専用メタハラは光の波長と強さが

重要である事が解り再び改善と言う形になりました。
 

球の選択
メタハラの球にはそれぞれケルビンで表される波長があります。
6500ケルビンや10000ケルビン、

17000ケルビンといったように様々で、

これは日常生活で言うと、午前中、日中、

午後とすべて光の波長を示します。
ハ虫類飼育で一番適していたのが

10000ケルビンの波長でした。

他のケルビンでは暗すぎたり、生体への効果

代謝機能への影響など)があまり感じられなかったり、

また色の見た目も悪かったりと言う事で、

日中の太陽光に一番近く、UVBが一番照射されるのが

10000ケルビンであると言う事になりました。

紫外線
紫外線には2種類存在します。

UVBとUVAと言うのを良く耳にしますが、

爬虫類飼育で重要になってくるのがUVBになります。

UVBとは280ナノメートルから

320ナノメートルまでの領域を示します。

320ナノメートルから400ナノメートルまでが

UVAの領域になります。

そこから750ナノメートルぐらいまでが

私達が普段目に見える光の強さになり、

それ以上が赤外線の領域になります。

UVBとはUVAに比べ弱く、

生き物(人間を含む)の表皮にのみ浸透します。

人間で言えば日焼けで

皮膚が赤くなるのはこのUVBの影響です。

UVAは強いので皮下まで浸透し人の場合、

シミなどを引き起こす原因にもなり、

しいては皮膚癌なども誘発する事があります。

これらの紫外線と言うものが日中活動する生き物には

必要不可欠であることを理解しないといけません。
 

光強度の比較

ワット数による違い
ハ虫類専用メタハラには20W、70W、

150W、250Wなどがあります。
20WはUVAは照射されていますが、

UVBはほとんど照射されていません。

紫外線をあまり必要としない生体など

(カメレオンや小型ハ虫類)には有効です。
70Wは現在発売されているメタハラでは

一番流通量の多いタイプで、

このワット数からUVBは確実に照射が可能です。

ほぼ全てのハ虫類に有効で

安定した結果を得ることができます。
150Wは主に砂漠に生息しているようなタイプのトカゲ類に有効で、

このワット数から真下へ対する放熱性が出てきます。

手をかざしていると熱くて我慢できません。
250Wは主に部屋などを全体的に照射する場合などに有効です。

動物園などの広いスペースで使われているのがこのクラスです。

反射板の選択
メタハラを覆う反射板は光の拡散や

局部照射を目的としたパーツです。

これが意外に重要で鏡のような

眩しい物は強くなりすぎるようで、

たたきの入った拡散タイプが

ハ虫類飼育には向いているようです。

耐熱強化ガラス
安全面からメタハラの前面には

耐熱強化ガラスがつけられています。

この一見普通のガラスに見えますが、

ガラスの粒子により紫外線の透過率が違います。

ほとんどのガラスはUVをカットしてしまいます。

しかしハ虫類専用メタハラは

UVカットガラスでは意味がありません。

通常カットガラスを使っていてもUVAは透過していますが、

必要なUVBは透過しません。

これを透過率の格段に良いガラスを使用することで

器具としての品質の向上をはかりUVBの照射を可能にしています。

透過率の良い耐熱強化ガラスがハ虫類専用メタハラには重要です。

生体への影響
リクガメの場合
ビタミンD3がカルシウムの
吸収を

促進させる働きがあります。

このビタミンD3は生体の皮膚中にある

コレステロールにUVBがあたる事により生成されます。

したがってUVBの照射が絶対的に

必要であると言う事が言えます。

メタハラの照射によりこのメカニズムの

円滑な流れを作る事が可能で、リクガメ飼育にはかなり有効です。

これが円滑に行なわれない場合、

新陳代謝の促進も進まず、

自分の体重を支えられなくなり

クル病(足を引きずったりする症状)を引き起こしたりします。

見た目で判断できる影響としては

甲羅のツヤが良くなったり餌の食べる量が増えたりもし、

成長速度にも影響すると思われます。

小さな個体(ベビーなど)の間に

紫外線をちゃんと照射してあげるかで

その後の成長も大きく変わってくるものだと思います。

 

ミズガメの場合
バスキング作業を行なう間、

メタハラ照射により甲羅表面に

付着した雑菌を死滅させる効果があります。

成長段階で脱皮を繰り返し大きくなるタイプの

ミズガメなどには古い甲羅を剥がすのに紫外線照射が有効に働き、

紫外線を甲羅に受けることにより

新旧の甲羅の剥離剤として活躍します。

多くの飼育下のミズガメがこの多重甲板に

陥っている恐れがあります。

これらの働きはほぼUVAの効果だと思われるので、

ミズガメには20Wも有効に活用できると思います。

 

トカゲの場合
肉食傾向の強いトカゲは紫外線を膨大に必要とします。

これは脱皮の促進はもちろんの事、

餌の消化スピードの向上が目的になっている様に思います。

新陳代謝を急激に促進させる為に

長時間紫外線に当たり続けるのでしょう。

温度を必要とする為、

20Wなどは使わず70Wかそれ以上が効果的です。

色彩もメタハラ照射個体と

そうでない個体とでは全く違った色合いになります。

本来持っている色の色素が

より鮮明に活性化されるのでしょう。

草食傾向のトカゲの場合はリクガメの場合と

全く同じ様な見方でいいと思います。

肉食の物に比べこちらの方が

紫外線の影響重要度が上がるのは、

植物から体を形成する全ての物を

補給しなくてはいけない事などからも解ります。

トカゲの場合は大きさや種類により

20Wから150Wまで全般的に使えます。

 

ヘビの場合
一般的にはメタハラの照射はしなくても育ちます。

しかし日中活動するヘビなどは

例外的にバスキングする種(ベーレンパイソンなど)が

いるのも事実です。

学術的にヘビに紫外線が必要か否かと言う問題は

結論付けがなされていないみたいですが、

どっちにしても照射することにより新陳代謝はあがるものとおもわれます。

飼育下でベーレンパイソンなどは確かにバスキングをします。

体温上昇目的で太陽の光にあたる事を考えれば

メタハラ照射を完全否定はできないと思います。
 

総括
メタルハライドランプの登場は

ハ虫類飼育には革命的なものだと思います。

今まで飼育が困難だった生体が

長期飼育可能な世界になりました。

悪影響が少なくより良い環境の再現には

欠かせないアイテムだと思います。

魚を飼育するのに必要なろ過器と同じぐらいに

メタハラは爬虫類には無くてはならないぐらいの存在になっていますが、

ただこれは使った人にしかわからない器具です。

いくら文章を羅列したところで伝えきれるものではありません。

紫外線を必要としているハ虫類を飼育しておられる方は

是非一度ご使用をお考え下さい。

何がいいかが理解できると思います。

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